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O-SHI-NA-MO-NO

いただきもの、自分たちで選んだもの、そんな"お品物"たちを記録しています。

小市民/買わなかったイチゴ

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家路を急ぐ道すがら、とある東京のデパートで用事を済ませて地下食品街を閉店間際に通り掛かる。

「ただいまよりイチゴ半額でーす!イチゴ!半額でーす!イチゴ…(くり返し)」と、売り場の女性が甲高い声で宣言している。見てみると980円のあまおう、599円のとちおとめが並んでいて、皆様先を争うように買い物かごに入れていく。しかしここは小市民なりの余裕をかまし、慌てず、焦らず、おばさまの肩越しに品定めをする。半額とは言えあまおうはやや気高くいらっしゃるので、栃木の乙女にゆっくりと手を伸ばしそのままレジに並ぶ。

「イチゴが1点、599円ですぅ」

「あ、今そこで半額と言われまして…」とお得に買える権利を申し出る。レジの女性は「確認して参りますぅ」と言うが、イチゴ売り場の女性はすぐそこで人間拡声器のごとく半額宣言を続けている。確認するまでもないじゃないか、と思っていたら売り場のスピーカーがボリュームを下げて言った。「こちらは対象外ですー、こちらが半額になりますー」。

そう言って示されたのは箱入りの2,500円のイチゴ。確かにその箱には「半額」のシールが貼られている。「え?イチゴが半額〜!って…これもイチゴ…あ、そう、対象外。では結構です」と小市民なりの精一杯の気品を残してその場を去った。他のレジでも同じことは起きていただろう。出自がサラ金のデパートさん、なんともやり口がセコくいらっしゃる。

 

変なの‼︎